はじめに
タイトルの通り、重い日本語フォントはWebフォントとして使いにくいので、必要な文字だけでサブセット化したフォントを作れるWebアプリを作ったのでご報告を。
リンク
できること
現在はAdobeの複数言語OTFの源ノ角ゴシックを元に、必要な文字だけを残して、軽量化したフォントを作ることができます。
作成されるフォントは「otf」「woff」「woff2」の3種類です。ダウンロードボタンを押すと数秒から数十秒でダウンロードが開始され、3つのフォントとライセンスが同梱されたzipファイルが落とせます。解凍すれば、自由にフォントが使えます。
作成手順は以下の流れです。
フォントに収録したい文字のリストを打ち込む
文章でも、単語リストでも、1文字でも1万文字でも、被ってる文字があっても大丈夫です。とにかく使われる文字を全部入れ込みましょう。
維持するOpenTypeフィーチャーを選択
「OpenTypeフィーチャー」のタブを開くと、レイアウトに関するOpenTypeフィーチャー一覧が表示されます。このリストから消したく無いOpenTypeフィーチャーを選択します。よくわからなければ、軽くしたいなら全てOFF、贅沢に使いたいなら全てONにすればいいと思います。
元のフォントに無い機能もありますが、それらは無視されます。
ウエイトを選択
ダウンロードボタンの隣にあるドロップダウンリストから、作りたいウエイトを選択します。細いものから順に並んでいるので、お好きなものを選択してください。
ダウンロード
ダウンロードボタンを1回押すとダウンロードリクエストが飛び、フォント作成がはじまります。特に画面遷移などは無いので、しばしお待ちを。何も起こらないからって何回も押さないでね。
フォントの使用
フォントはSIL Open Font Licenseのライセンスで配布されるので、複製、再配布Webフォントとしての使用、組み込みなどあらゆることへの使用が可能です。詳しくはライセンス本文を読んでみてください。
技術的な話
このWebアプリはWebアプリケーションのフレームワークからフォント作成まで全てPythonを用いて作られています。
Pythonにはフォント周りの様々なライブラリがあるので、フォントとエンジニアリングに興味がある人は色々と調べてみると楽しいかもしれません。僕は楽しいです。
ただ、このWebアプリはまだまだ開発途中でこれからどんどん機能追加や修正をしていきたいので、不具合や機能要望があればこの記事のコメントやお問い合わせからご連絡ください。
これから
もともと自分が使いたくて作ったWebアプリなので気分次第でフォント/機能追加したりしなかったりするかと思いますが、とりあえず、源ノ明朝は足したいなと思ってます。
ただ、フォントに関してはライセンス的にSIL Open Font Licenseのフォントかもっとライセンスフリーなフォントじゃないと厳しそうですが…
おわりに
わざわざサブセット作る上にOpenTypeフィーチャーを指定するとかいう超マニアックな誰得Webアプリですが、ぜひ使ってみてください。
最後に、もう一回リンク OTFSS
ちなみに、この「OTFSS」という名前は「OpenType Font SubSetter」から来てます。